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ビジネスアーキテクトは、会社の「計画を立てるお仕事の専門家」です。例えば、みんなが家を建てるときに家の設計図を描く建築家(けんちくか)がいるように、会社の仕事のやり方や使うコンピュータの仕組みを考えるのがビジネスアーキテクトです。
2022年12月、経産省とIPA(情報処理推進機構)が策定した「デジタルスキル標準」において、DXを推進する5つの人材類型の1つとして「ビジネスアーキテクト」が定義されました。その結果、ビジネスアーキテクトは一気に注目を集めるようになりました。
ビジネスアーキテクトのお仕事内容
どんなことをするの?
- 計画を立てる: 会社が成功するための計画を考えます。どんな風に仕事をするか、どんな道具やコンピュータを使うかを決めます。
- 効率をよくする: 仕事をもっと早く、簡単にできるように工夫します。例えば、みんなが使うアプリをもっと使いやすくしたりします。
- 問題を解決する: 会社の中で起きるいろんな問題を見つけて、それをどうやって直すか考えます。
- みんなと話す: 会社のいろんな人と話して、どんな風に仕事をしているかを聞きます。そして、それをもっと良くするためのアイデアを出します。
どんなスキルが必要?
- 計画を立てる力: どうやったらうまくいくかを考える力が必要です。
- コンピュータの知識: コンピュータやソフトウェアについて詳しく知っていることが大切です。
- 問題を見つける力: どこに問題があるかを見つける目が必要です。
- 話す力: いろんな人と話して、意見をまとめる力が必要です。
ビジネスアーキテクトは、みんながもっと楽しく、効率よく仕事をできるようにするために、大事な役割を果たしているのです。
ビジネスアーキテクトと経営者の違い
ここまで話をすると、まるで”経営者”のようなお仕事だと思われる方もいらっしゃるでしょう。
経営者がビジネスアーキテクトの役割を担うことはよくありますが、実際に担うべき役割は大きく違います。
以下に、ビジネスアーキテクトと経営者の違いを説明します。
経営者(社長やCEO)
- 会社全体のリーダー: 経営者は会社全体の運営を担当します。会社の目標を決めたり、大きな決定を下したりします。
- 戦略的な決定: 新しいビジネスを始めるかどうか、どんな製品を作るか、どんな市場に進出するかなどの大きな決定をします。
- 会社の顔: 経営者は会社の代表として、外部の人々(顧客、投資家、メディアなど)と話すことが多いです。
ビジネスアーキテクト
- 計画の専門家: ビジネスアーキテクトは、経営者が決めた目標を達成するための具体的な計画を立てる専門家です。
- 業務の効率化: 会社の内部で仕事が効率よく進むように、業務プロセスやシステムを設計・改善します。
- 技術的なサポート: ITやコンピュータシステムの導入や運用に関する具体的なプランを考えます。
まとめ
- 経営者は大きな決定を下し、会社全体の運営を担当するリーダーです。
- ビジネスアーキテクトは、経営者の目標を実現するために具体的な計画を立て、業務を効率化する専門家です。
つまり、経営者が会社の「キャプテン」だとすると、ビジネスアーキテクトはそのキャプテンの指示を受けて、船(会社)がスムーズに航行できるようにする「ナビゲーター」や「エンジニア」といったところです。
ビジネスアーキテクトの魅力
1. パズルを解くような楽しさ
ビジネスアーキテクトの仕事は、パズルや謎解きをするみたいに、問題を見つけて解決することが多いです。例えば、「どうしたらみんながもっと早く仕事を終えられるかな?」とか「どんな新しいツールを使えばもっと便利になるかな?」と考えます。頭を使って問題を解決するのが好きなら、きっと楽しい仕事です!
2. 新しいものを作る楽しさ
ビジネスアーキテクトは、新しいシステムや方法を考えて実際に作ることができます。つまり、これはレゴブロックで新しい建物を作るような感じです。したがって、自分が考えたアイデアが形になるのはとてもやりがいがあります。
3. みんなと一緒に働く楽しさ
いろんな人と話してアイデアを共有したり、一緒に働いたりするのもビジネスアーキテクトの魅力です。みんなで協力して一つの目標を達成するのは、とても楽しい経験です。
4. 技術を使う楽しさ
コンピュータや最新の技術を使って仕事をすることが多いので、テクノロジーが好きな人にはぴったりです。新しいソフトウェアやアプリを試してみることができるのも魅力です。
5. 大きな影響力を持つ楽しさ
自分の考えた計画やアイデアが会社全体に影響を与えることがあります。これによって、たくさんの人がもっと働きやすくなったり、会社がもっと成功したりします。自分の仕事が大きな成果を生むのは、とても誇らしいことです。
6. 継続的な学び
ビジネスアーキテクトは常に新しい知識やスキルを学び続ける必要があります。したがって、学校の勉強のように、ずっと成長し続けることができます。
さらに、ビジネスアーキテクトは楽しいパズルを解いたり、新しいものを作ったり、人と協力したり、技術を使ったりしながら、会社の成功に貢献できる、とてもやりがいのある仕事です
ビジネスアーキテクトに向いている人
1. 問題解決が好きな人
ビジネスアーキテクトは、さまざまな問題を見つけて解決することが仕事です。パズルや謎解きが好きな人は、この仕事に向いています。
2. 新しいことにチャレンジするのが好きな人
新しいシステムや方法を考えて実際に作る仕事なので、新しいことにチャレンジするのが好きな人にぴったりです。したがって、創造力が豊かな人も向いています。
3. コミュニケーションが得意な人
多くの人と話してアイデアを共有し、一緒に働くことが多いので、コミュニケーションが得意な人が向いています。したがって、相手の意見をしっかり聞き、自分の考えをわかりやすく伝えられる能力が大切です。
4. 技術に興味がある人
コンピュータや最新の技術を使って仕事をすることが多いので、テクノロジーに興味がある人に向いています。したがって、新しいソフトウェアやアプリを試してみることが好きな人は楽しめます。
5. 分析力がある人
データや情報を分析して、最適な解決策を見つける能力が求められます。したがって、細かいところまでしっかりと見ることができる人が向いています。
6. 組織的に考えられる人
複雑なシステムやプロセスを理解して、効率的に改善するためには、組織的に考える力が必要です。したがって、計画を立てて、順序立てて物事を進めるのが得意な人に向いています。
7. 好奇心旺盛な人
常に新しい知識やスキルを学び続ける必要があるので、好奇心旺盛で学ぶことが好きな人が向いています。
これらの特長を持っていると、ビジネスアーキテクトとして活躍しやすいです。したがって、自分がどの特長を持っているかを考えてみると、この仕事が向いているかどうかがわかりやすくなりますね。
まとめ
東京海上ホールディングスは2024年5月から、新たに「ビジネスアーキテクト」の育成プログラムの外部提供を開始すると発表しました。(参考:日本経済新聞 東京海上HD、データサイエンティスト育成プログラムを拡充するとともに「ビジネスアーキテクト」の育成プログラムを提供開始)
また、2024年6月28日には、経済産業省から「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方2024」~変革のための生成AIへの向き合い方~ を取りまとめました」というレポートが発表され、改めてその中でも「ビジネスアーキテクト」の重要性について言及しています。詳細については以下の記事も参考にしてみてください。
ビジネスアーキテクトのスキルは今後ますます世の中から求められていくでしょう。改めて、このスキルについて考えるきっかけにしてください。